歌と歌手にまつわる話

(182) Johnny MercerとGordon Jenkinsの P.S. I Love You


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1934年、Johnny Mercer作詞、Gordon Jenkins作曲という古い歌だ。いい歌に決まっている。

この古い歌を90年代になって、デビューしたてのダイアナ・クラールが歌ったのを聴いた。じつに新鮮に聞こえた。ニューヨークに出て腕扱きのマネージャーがつく前の頃で初々しい。私の頭の中では彼女がリバイバルさせてくれたのだった。

国際フォーラムでコンサートをやったのはいつの事だったか。2002年10月のことだ。もう13年前の話だ。ギャラが10倍になってからは、生意気さだけが目立って聴けたものではなくなってしまった。

そのコンサート以降、彼女にも興味がなくなり、この歌を歌ったことがなかったが、譜面が出てきたので思い出して書いている。

なんと言っても、ゴードン・ジェンキンスの曲でマーサーの歌詞ときては書き残しておかないわけには行かない。

1930年代の初版のレコードはRudy Valleeという歌手で俳優が吹き込んでいる。4ビートの軽快なテンポで歌う。

ビリー・ホリデーも歌っているが、実に暗い。いつものように死にそうだ。 

さて、”P.S. I Love You”でネットを検索すると、2004年出版の同名の小説・映画、そして、ビートルズの”P.S. I Love You”という歌、日本人グループ、ピンク・サファイヤのまた別の歌で上書きされてしまって、本来の歌の情報にはたどり着けない。

歌のタイトルには著作権がありません。同じタイトルの同名異曲を書いても叱られません。でも、なんか変ですね。ビートルズはMercer & Jenkinsの”P.S. I Love You”の存在を知っていました。だから、A面ではなくB面にして売り出しました。後ろめたかったのでしょう。

折角、おこした譜面だ。明日でも歌ってみようか。(2015/7/2)

  


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